両手で海斗の手をギュッと握ってみた。




「うわ、何握ってんねん‼︎」




あ、動いた。




「ねぇ、私のことどう思ってるの?」



「おま、お前のことなんか嫌いに決まってるやろ‼︎」



「ふーん…」




ニヤニヤしながら海斗を見た。




「何やニヤニヤして、気色悪いな〜。お、俺行くからな。」




キャリーケースを持って、改札の方に行った。



すると、なぜかこっちに戻ってきて




「忘れもんや。」