「海斗とは幼馴染だよ。あのときはたまたま迎えに来てくれただけ。何もやましいことはないよ。」




そう言うと、佐々木くんは後ろを向いて歩き出した。



やっぱり信じてくれないか……


下唇を噛んで、地面を見ていると頭をポンポンと叩かれた。




「海斗……」



「よう頑張ったな…、後はあいつ次第や。」



「うん。海斗、ありがとう……」



「俺は何もしてへんよ。」



「ううん、海斗が私の背中押してくれたんだよ……」




ニコッと笑うと、照れくさいのか目が泳いでいた。




「海斗、佐々木くんが私のこと信じてくれなくても、私は佐々木くんのことずっと信じてる……」



「桃香がそう思うんやったら、それが正しいんや。」




頭をポンポンと叩いて、私が落とした荷物を拾った。


ねぇ、海斗……


私改めて思ったよ……


海斗が私の幼馴染で本当によかったって……