ヤダよ………


佐々木くんと別れたくないよ……



足の力が抜けて、アスファルトの上に崩れるように座った。


目頭が熱くなり、涙がポロポロ地面に落ちていった。




「おい、あんたさぁ、彼氏やったら桃香の言うこと聞いて信じろよ。」



「お前には関係ねぇーだろ。」



「大ありなんだよ‼︎こっちは毎日辛そうな顔をして俺に心配かけないように必死に笑顔作ってる桃香を見てるんだよ‼︎」




海斗気づいていたの……?


だから、会ったときより明るくしていんたんだね……




「お前、彼氏なら知ってるだろ?桃香は笑顔が一番似合うってことを‼︎彼氏なら桃香を信じて笑顔にしろよ……」



「海斗……」




普段はバカな奴だけど、誰よりも私のこと大事にしてくれて信じてくれていたんだ……




「お前……、なんだよ……。桃香とどういう関係なんだよ……」



「俺の口からは言えへん。桃香の口から聞け。」




海斗……



佐々木くんは私の方を見た。




「桃香………」




まだフラフラするけれど私は立ち上がって、佐々木くんの目を見た。