こうなることを予想などする人はいるのだろうか。
いや、いるはずがないだろう。
過去にタイムスリップするなど。
私の未来は多分平凡で、素敵な人と平凡に結婚して平凡で幸せな生活をし、平凡に天寿を全うするはずだった。
それが、なんだ。
私の考えていた未来計画とはまったく逆方向に、時間が進んでいるではないか。
「なんでよー!!」
「・・黙りやがれってさっきから何度言えばわかりやがるんだ、テメェはよ」
私の隣にいるのは、歴史的有名人、土方歳三。
私は、その人の小姓そして、新撰組エリート部隊・・
「高木さん、そろそろ巡察の時間ですよ。羽織りと刀を忘れずに門前に集合してください」
ひょこっと拍子から顔を出し此方にニッコリと微笑むのは一番組組長、沖田総司。
そう、私は一番組の平隊士なのだ。
なぜ、私がこのようになってしまったのか・・
事のつまりは、清水の舞台から始まる。