まだ働かない私の思考。

そんな私の耳元で、飛鳥さんが囁いた。

「今日は、デートをしよう」


「…デート?」


「薫子の心に残るような、素敵なデート」

「///」


「でも、まずは、身支度をしなくちゃな?

スーツではデートなんかできないし、一度家に帰ってくる。

迎えに来るから、それまでに準備しておくように」


そう言った飛鳥さんは、私のおでこに、キスを落とすと、

寝室を出ていった。


…完璧に、思考が動き出すまでに、時間がかかったのは、

誰が見ても、お分かりになりますよね・・・