今よりずっと

屋上までの道のりを私は急ぎ足で歩いていた。


ガチャ

ドアを開けた瞬間にじめじめした空気が私を包む。


「あ、いた」


フェンスの近くで寝ている人を見つけた。

多分、楡井先輩だろう


「おぉ。溝だ」


「こんにちは」


楡井先輩と夜遊んだ日からだろうか、前より親しくなった気がする。


「誰かと思ったわ」


「いきなりですいません」


「いーよ。俺も暇だったし」


「寝てるとこ起こしちゃいましたか?」


「眠りそうなところで来た」


「タイミングの悪いときに来ちゃいましたね」


「まぁな」


「申し訳ない」


「あ、公輝から聞いたぞ」


「なにをですか?」


「変人扱いされたって」

「確かに変だとは言いました」


「公輝は怒らせるとこえーぞ」


「ですよね」