今よりずっと

時は早く時計は1時を指している。


「星羅、そろそろ行かないとじゃない?」



「うん…。」



「待たせたらダメだと思うよ」



「じゃあ行ってくる」


階段を一段一段ゆっくりと私は上った。


でもふと思いだした。


『怒らせるとと怖いらしい』って言う大輔の証言を...


「とにかく急いで行こう!」


ドタドタと階段を上りすれ違った生徒からは変な目で見られたけど、とにかく私は全力で走った。

「はぁはぁ…」


全速力で階段と廊下を走った私は息が続かない。

ガチャ


「すいません」


やっぱり先に来てたか…。


「おぅ。」


煙草を吸いながら座っている楡井先輩は一段と大人っぽくみえた。


「遅れちゃってすいません」



「急いで来たっぽいな」


「はい、」



「立ってねーで座ったら?」

と隣をポンポンしてくる楡井先輩。


「じゃあ、座らせてもらいます」


楡井先輩の近くに来ると煙草の匂いと甘い香水の匂いが私の鼻をくすぐる