マットの弾力で、プロレスごっこをしていた先輩達が転がり落ちるように、上から飛んできた。



ゴツン!



鈍い音が聞こえた。…


偶然にも義之の右側の頭部に、1人の先輩の足がヒットしてしまった。



激痛が走る。



痛みの割には、たんこぶも大して大きくならず、先輩も平謝りしてその日は普通に帰宅した。




しかし、次の日も痛みが残る。



念のため病院に行くよう親に促され、学校を休んで病院に行く。



皆勤賞を狙っていた義之は、少し残念な思いだったが、頭の怪我だからしょうがないと割り切って行った。



大学病院ぐらいしかCTが置いてなく、初めて見る大きい病院に、ドキドキしながら検査結果を待つ義之。




検査結果を待つ…。



こういうのって、ドラマのワンシーンで見た事あるな~とか思いながら、半分楽しんでいた。




看護婦さんに呼ばれ、診察室に入り、医者から診断結果を告げられる。