「義之~来月に、近くのマンションに引っ越すから荷造りしとけよ」


「ギリギリなって始めるな!余裕もってやっておけ」



突然の父親の言葉だった。



父親は俗に言う転勤族のサラリーマン。




福岡から名古屋そして仙台と渡り歩いてきたので、引越し自体はさほど珍しい事ではない。




しかし、二学期途中の引越しに義之は驚く。



思わず


「何でこんな時期に引っ越すの?」


と、聞いてみる。



だが、家を貸してくれていた家主が帰ってくる為、立ち退かないといけないという理由に納得するしかなかった。



見た目が悪かったり…
他より飛び抜けて身長が高い…
凄い太っている…
逆に良かったり…


目立ったり妬まれたりして、イジメを受けるクラスメイトを見てきた。



大きくなるにつれ、学校生活の怖さを知った義之。