屋上の扉を開けると、涼くんが先に着いていた。




「話って?」




涼くんは私を見つけるとそう言った。





私は深呼吸をしてから話始めた。





「涼くんには迷惑かもしれないけど伝えます。私は涼くんが好きです。気持ちに気づくと不器用で話かけれなくなって寂しかった。でも今日は楽しかったよ。ありがとう。初恋を教えてくれてありがとう。」





私は言い終わると力が抜けて座り込んでしまった。





少しの間、返事がなく上を見上げると涼くんは悔しそうな目をしているけど嬉しそうな顔にもみえた。





「どうして………え?」




私が聞こうとしたらいきなり涼くんは私を抱きしめた。





「もっと早く言えばよかった。素直になるって決めたから、言うよ。俺も好きなんだよ。」





涼くんは私にそう言った。




「う、そ。振られると思ってた。」




私がそう言うと涼くんは驚いた顔をした。





「なんで振るんだよ。」