上を見るけど、目が滲んで薄っすらとしか分からない。


でも面影で分かった。



「拓海?」



そう聞きながら立たせてもらった。




「なにこんなとこで泣いてんだよ。」




呆れたような顔でそう言った。





「だって…「理由はだいたい分かったから、とりあえず帰るぞ。」




言おうとしたことを遮ると私の手を引いて帰り道を歩いた。




家に着くと、私の家で話を聞いてもらうことにした。




「っで、何があった?」




今更だけど拓海って優しい所もあるんだね。



そんなことを思いながら話を聞いてもらうことにした。




「あのね…」