「そうよ、こんなところにいても仕方がないわ。

行動しなくては…………

そう、私は……
黒夢ともう一度話がしたい。」



白薔薇の庭園には、辺り一面に白い花々が咲き乱れる。




「ここに黒夢を呼べないかしら………」



つねに宮廷は暗く寒いところだと黒夢はいっていた。
少しでも暖かな気持ちになれるのではないだろうか。



『カシベル………』


テレパシーのような魔法を使う、カシベルに呼びかけるとすぐに返答が返ってきた。


『今すぐ王と話がしたいの。転送画電波魔法を用意しといてくれる?』


転送画電波魔法とは、お互いの顔を見ながら会話をすることの出来る魔法。



『かしこまりました。』



テレパシーのため、頭の中に声が届いていている。


パチリッ!


庭園には誰もいなくなった。