それに対して黒夢は少し暗い顔をした。


「もしかして………白音は何も知らないの?
黒薔薇の使命を………」


黒夢の瞳は先ほどまでとは違ってかなり冷たい瞳。一切微笑まない。

思わず唾を飲み込む。



「黒薔薇の方々が反乱をとめてくれたのでしょう?
使命って……?」



不安そうに見つめる白音。
黒夢はそんな白音を見てさらに睨む、
立ち上がり窓の近くに寄る

窓からの月明かりが、黒夢の冷たい瞳を照らし、とても恐ろしく見えてしまう。



「白薔薇は何も知らないのね。


いいわ、教えてあげる。


黒薔薇と白薔薇の使命を………」



黒夢の瞳はとてもまっすぐな、覚悟を決めたような瞳だった。



「この世界を統一した最初の王は、

ある禁忌を犯した。

黒と白を分ける。


それにより、魔法というものが生み出された。
また混ざり合わないように、
白の力を白薔薇に、
黒の力を黒薔薇へと魔力の根源を移して管理させた。