深くお辞儀をする。


「嬉しそうでなによりだよ、

あ、そうだ彼女を紹介しようと思ってたんだった!

こちら白薔薇の白音だよ!」



後ろに振り返り手招きするマハブリード

スタスタと歩いてこちらに来る一人の少女。


「忘れられたのかと思ってひやひやいたしましたよ王。

お初にお目にかかります。
白薔薇の白音様。

黒薔薇の第二子にして、長女の黒夢(くろむ)と申します。

会えて嬉しいです。」


シルバーのような輝く黒髪に白音と同じ赤に近い黒い瞳。

黒い着物に紫色の花があしらわれた美しい和服。
とても大人っぽい。


「大人っぽいだろ?黒夢はなぁ、15だ、白音よりも2つ年下だぞぉ!」


ニヤッとしながら白音を見る。


「大人っぽく見えます。初めまして、白音です。
えと、黒夢……さん?」