わかりましたと言って、一歩前に出るアサベル。



「今回の………北の地には、
内乱があったため、白薔薇様直々に話し合いの場を設けるため、

純一様、優白様が自ら赴いてくれました。



しかし、思った以上に内乱は酷く、北の地は戦場となってしまったのです。

その原因は、おそらく人と人との格差だと思われております。


格差が広がり、魔法の強いものと、弱いものとの差が広がっていて、
魔法の弱いものが、奴隷のような生活を受けていたのです。

そして、とうとう内乱になってしまったのです。」



北の地には、あまり白の力が届かない、
明るい陽の光はあるものの、

その光には優しさが無い。

まるで、電球の光のような、堅苦しい光が注ぐ。
白薔薇の宮廷とは全く違う。