「大変だわっ!どうしようっ、こんなに怪我して………」

あたふたと、小鳥を見つめる白音


「慌てないことですよ、白音様。

白薔薇一族の一番得意な魔法は?」


アナリバは、にっこり微笑んで小鳥をそっとだいて、茂みに寝かした。


「そっか、癒し効果のある魔法ね。

習った魔法があるわ!」


そういって白音は杖を振りかざし魔法を唱え始める。
キラキラ輝くシャボン玉のようなものが、小鳥に注いで行く。

たちまち棘の傷や、他の傷も治っていった。