ぱちんっ!

両手で頬っぺたを叩き気合いを入れる。




「姫、支度が整いましたか、では行きましょう。」



ドア付近で、お辞儀をするカシベル。



「ええ、行きましょう。」



すっとドアまでいくとそのままスタスタと歩いていった。















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「お久しぶりでございます。

この世界の王、マハブリード様。」


ドレスの裾を持ち上げ、頭を下げる。


宮廷の入り口にあたる玄関で、王に頭を下げる。
配下のもの達は、一列に並び道を作る。



「そんな硬くしなくてもいいよぉ〜
気楽にしてくれよ!
相変わらず、白薔薇の宮廷は明るいね、
僕は黒薔薇の宮廷も結構好きだけど、

この宮廷も好きだなぁ。」



ニコニコとあどけない笑顔を見せる王。

白音よりもはるかに背の低い少年王

ブラウン色の髪に、金色の瞳
素人の目でみても素晴らしいと思えるスーツに身を包んだ。
まだ、とても幼く見える王


沢山の護衛を引き連れてはいるが、
城の中までは入れない。


「私どもがお供させていただきます。」