教室に入ると丁度いいタイミングにチャイムが鳴り、皆が席に着いた。
席に着きしばらくは皆黙っていたけど、私の前の席に座っていた笑が、「せーちゃあん。山先おそくな~い?」とブツブツ言い始めるとそのブツブツがみんなに伝染していき、結局静かだったのに皆、喋り始めていた。
ちなみに、笑の席は私の前で授業中は煩い。本当に煩い。
特に、現代社会のおじいちゃん先生の授業では、ずっと寝ているかお菓子を食べるかのどちらか。
ノートを取っているところなんて見たこともない。
ブツブツみんなが言っていると、
「五月蝿い!静かにしろ。」
という声と共に、山城先生(山先)が入ってきた。
今日の山先はおかしい。
いつもならふざけてるのか、って言いたいほどニッコニコの笑顔で入ってきたと思うとHRを適当に済ませ、自慢の嫁の話をしだすのに今日は、ニッコニコの笑顔もなく、目もいつもよりかは真剣な表情をしている。
「お前らも知っていると思うが、魔法...が発見された。」
「やっぱり本当だったんだ」「ありえない...」「俺魔法つかいなれんの?」とクラスメートが騒ぎ立てると、山先は、「静かにしろ!!!」と怒鳴りたてその場を納めた。
「さっき国から、魔法使いが派遣された。
今、1年生の教室から順番に回って検査をしている。
1時間後ぐらいにはこのクラスに来てお前らも検査されて、"魔法族"か"非魔法族"に分かれるらしい。
そして.........."魔法族"の奴らは、政府公認の学校に通わされるそうだ。」
「は!?
じゃあ、このクラスに魔法使いがいるかもしれないってことかよ!?」
クラスの、お調子者尚且つ、人気者の満川(みつかわ)君が、椅子をガガガッと引いて立ち上がり、先生に問いただす。
「あぁ...でも!
詳しいことはわからないが、朝の職員会議で、魔法使いが「魔法使いの能力を持つ日本人500人に1人居るか居ないかの確率」と言ってたからこのクラスにはいないかもしれないだろう!」
500人に1人...か。
このクラスに、36人。2年生全体では約215人。学校全体で、650人ぐらいってことは...この学校に1人でるかでないか。
まあ、このクラスからでるのはありえない。
そんなことを考えていると、扉の方で声がした。
「失礼する。」...と。

