中学3年生、冬。
みんなよりも早く受験を終え、結果発表を心待ちにしていた。
「なっちゃん!今日だね!発表」
そう、今日が合否発表の日。
「だね、奈々!やば、緊張」
奈々は親友。小学校のころからの仲だ。

1日の授業が終わり、ドキドキしながら家へ向かっていた。正直自信がなかった。わからない問題ばかりだったし、周りも頭良さそうだったし。
_ガチャッ_

「…」


ドアを開けると、

合格おめでとう!!!!

と書かれた紙が貼ってあった。

私は思わず涙を流した。
家族に見られては、恥ずかしいので涙を拭き、リビングへ向かった。

「おめでとう!」

家族が笑顔で迎えてくれた。
いつもは褒めない父親も、そのときだけは、
「お前の努力と運が勝ち取ったんだ。誇りを持て。ただ、ここからが始まりだ。」
と、言ってくれた。

私はすぐに奈々に報告した。
「奈々!受かった!」
「ぎゃああああああああ!おめでとう」
電話ごしでも涙を流しているのがわかった。私の合格なのに、自分のことのように喜んでくれた奈々がとても嬉しかった。