「はい、皆着席しろー」

先生はいつものような口調で話始めた。

「今日は、転校生が来てる。」

教室は、ざわざわとした。
けど真理だけ、窓の方を見ながら今日すれ違った人の事を考えていてそれどころではなかった。

心の中で「見つけてやるっ!」と思っていた。

先生は転校生を誘導している。



ガラガラガラ、トコトコトコトコ

真理は教卓に目をやった。




朝すれ違った人だ!!




「えー、彼はお隣の高校から来た朝日俊介君です。仲良くするんだぞ!」

すごく嬉しかった。
一目惚れだったけど、この気持ちは確かだっと思っていた

ふふっ.....

真理はクスッと笑った。

はっ!!!


「どうした、上野ニヤついてぇ?」

真理は照れながら、目線をはずした。

そして、教室は笑いで溢れた。



休み時間になると廊下をチョロチョロする。

「あっ!」

.........!

「上野さんだよね?」

「はいっ!!」

ビックリした。
だって、いきなりこっちまで走ってくるんだもん。

ドキドキ......

「僕のこと覚えてくれた?」

「う、うん」

「めっちゃ、嬉しいよ、僕朝すれ違ったときから好きになっちゃってさぁ!」



ドキッッッ


「それで、これっ絶対読んでね。じゃあとで!返事はいつでも良いよ」


はじめて告白された。
恋愛経験0で、彼氏いない歴16年。

すごく嬉しかった。