*みなみside*

「はああ〜。何で私って彼氏できないんだろ?」


iPhoneをポッケにしまいながら、つぶやく杏里。


「杏里、好きな人いないんだもん。」

私は、ポッケに手を突っ込みながら言う。


「だってえ〜…」

ほんと、杏里って好きな人いたことないんだよね。




「杏里の周りにはイケメンがいるじゃない!白崎くんに、中山先輩、それからクール王子と佐々木まで!!」


「秀と優ちゃんは幼なじみだし。クール王子って…川崎くん?川崎くんは、席隣りなだけ。健人は、仲良しなだけなの!!」


「そんなんじゃ、いつまでもできないよ!」


私は、先に教室にはいる。


「ええ〜!そんなあ!」


杏里は、後ろから追いかけてきた。