「私が何かして倒れでもしたら、この間みたいに皆に迷惑がかかる。私は生きて学校に通えているだけで幸せだから。他に何もいらない、望んじゃいけない。迷惑なんてかけたくない!」



そう言う和咲に悠晴も黙っていられなかった。



「心配はするけど、そんなの迷惑だなんて思わない!俺だって、学校の奴だって、藍さんだって思わない!俺はあの時みたいに笑って欲しいんだ。萩野のこと、ずっと前から好きだから!」




「…………え?」



好き、と言われて固まる和咲。



「去年、学校の側の公園で小学生が転んで怪我したのを手当てしてるところ見たんだ。その時の笑ってる顔が頭から離れなくってさ。」



和咲には思い当たる節があった。たまたま帰りがけに遭遇してしまって放っておけなかったのだ。


悠晴は深呼吸をして和咲を真っ直ぐ見る。



「その時から萩野が好きです。俺と付き合って下さい!」