そして、星の話になり…


「萩野はプラネタリウム行ったことある?」


「…無いけど、院内学級で星座の勉強はした。」




「じゃあ、七夕伝説知ってる?ガキの頃本で読んで、それから夏の大三角が特に気に入ってるんだ。織姫と彦星のモデルはベガとアルタイルだし。天の川も綺麗だしさ。」



電気が明るすぎて、肉眼では見辛くなった幻想的な星空。



「あ、そうだ!今年の七夕雨だったし、行ったことないならさ……今度の休みに一緒に行こうぜ?」



今年は見れなかった星空を一緒に見たいと思い、少々早口になりながらも言った。



「……。ごめん、私だけ行くのは気が引けるから。」


「でも、みんな分かって」


「それに休みはチビ達の面倒見るから。」



「……そっか。それなら仕方がないか。」


「うん、ごめん。」



それまでとは違い和咲の口調が強かったので、悠晴はそれ以上は言えなかった。