絶対日記『REWRITE』

「質問には、答えない。これ以上君を助けて、標的が私になったら嫌だからね」

「なんで、あの日記帳が文具店にあるって知ってたんや?」

「答えない」

「どうやって、俺から日記帳を取り返したんや」

「巻き込まないって約束したじゃん!」

「……」

何も言い返せなかった。

「千里ちゃん」

「何?まだ、何かあるの?」

「最後に、一つだけ」

「協力しないって言ってるじゃん」

「なんで、日記の力で俺を惚れさせへんかったんや?簡単やろ?」

「……」

「なんでや?」

「今は、私も日記を持ってる。それ以上しつこいと、殺すよ」

「……」

そのとき、二時間目が始まるチャイムの音と同時に先生が入ってきた。誠はしぶしぶ席に戻った。

「誠」

そのとき、隣に座る麗菜が声をかけてきた。

「なんや、お前?急に千里ちゃんに土下座始めた思たら、日記がどうこうって……」

「聞こえてたんか?」

「意味わからんかったけど」

「……麗菜」

「何や?」

「明日、全てを話す。助けてくれ」

「は?」

「とにかく、今は何も聞かんと明日まで待ってくれ」

「お、おう…なんか、よくわからんけど…」