絶対日記『REWRITE』

「私を巻き込まない。約束できる?」

「千里ちゃん…ありがとう…」

「約束できるの?」

「できる!」

千里はため息をつくと、説明を始めた。

「バカだね、誠君は。日記さえあれば、そんな方法いくらでもあるじゃない」

「え?だって…」

「私は、あの日、日記の力で自分の分身を作った。その分身に誠君と日記帳を買いに行かせて、日記の説明をさせた」

「え……」

「さて、ここで問題です。そのとき日記のルールを破って罰を受けるのは、誰でしょう?」

「あ……」

「そんな事くらい、自分で気づきなよ」

「ありがとう、千里ちゃん」

「これでいいでしょ。じゃあ、もう私に話しかけないで」

「千里ちゃん…よかったら、その……一緒に、解決してくれへん?」

「調子に乗らないで」

そのとき、千里は自分のカバンからある物を取り出した。

「え?なんで……」

それを見て、表情が凍りつく誠。

「また、買ったんか?」

そこには、日記帳があった。

「こんなもの、そう簡単に手に入るわけないじゃん。私のだよ」

「なんでや!俺が没収したはずや!」

「これ以上、質問は答えない」

……どないなっとんねん!俺が持ってたはずや……

「最後に、一つアドバイス」

「え?」

「3日……そう、言われたの?」

「…え?なんで、知ってるん?」

「やっぱり」

「どういうことや?」

「君に勝てる、相手じゃないよ」

「え?」

「ただ、日記を持つ者の戦いでは、日記を使わないと話にならないよ。せいぜい、頑張って」

「ちょっと待って、なんで知ってるんや?」