「南原。本気みたいやから言うたるけど、正直、お前の学力やったらロクな大学行かれへんで。それやったら専門学校とかにした方がええんちゃうか?」

「いや、俺は大学に行きたいねん」

「何か理由があるんか?」

「理由は無いけど、大学に行きたいねん!」

「ホンマお前は勢いだけで生きとるなぁ…俺は専門行った方がええと思うけどなぁ…まぁ、ほな頑張ってみろよ!お前の行けそうな大学、調べといたるわ」

「お、ありがとう。三橋先生も、たまには真面目に相談乗るんやなぁ……」

「あ?どういう意味や?」

「ほな、失礼しましたー」

そう言って誠は教室を出た。

「おぅ誠、どうやった?」

教室を出ると、麗菜が待っていた。

「何や麗菜、待っててくれたんけ?大学は、まぁ頑張ってみろって」

「そっか。あ、お前、放課後に日記の書き方教えてもらうんちゃうん?」

「おう。今から」

「ほな、俺もついて行くわ」

「は?何でお前が来るねん」

「ええやん、ええやん」

「アホか、来んな!どうせ面白半分やろが!」

「ええやんけ、面白半分で!」

誠と麗菜が言い合っていると、遠くから金髪にルーズソックス、ミニスカートの派手な女の子が走ってきた。

「ちょっと麗菜君!昨日ずっと待ってたんやで!なんで来てくれへんかったん?」

女の子は麗菜の腕を揺すって言った。

「え…、何やっけ?」

麗菜は、おどおどして答える。

「うわぁ最悪!昨日デートするって約束したやん!」

「あ、そうやった!ごめん!」

「ほんなら、今からデートするなら許す」

「え、俺これから誠と用事が……」