絶対日記『REWRITE』

「誠、おはよう」

友美が笑顔で言った。

「あ、おはよう、友美ちゃん…」

誠はわけがわからなかったが、とりあえず作り笑顔で挨拶した。

「え?友美ちゃん?何で『ちゃん』付けなん?」

「え?」

「どうしたん、誠?」

「友美ちゃんって、いつから俺のこと呼び捨てやっけ?」

「え?付き合い始めた日から呼び捨てやんか」

「え、俺と友美ちゃんって、付き合ってるん?」

「え?何でそんな事言うん?告白してきたのは誠やんか」

「え…俺が……告白?いつ?」

「どうしたん、誠?何でいきなりそんな事言うん?それって……遠回しにフッてるん?」

「え、ちゃう、ちゃう!なんか朝からどうもおかしくて…ごめんな……」

「ええよ。今日、一緒に帰れる?」

「あ、ごめん、今日はちょっと…」

「何かあるん?」

「うん、とりあえず頭痛いから、一人にしてほしいねん…」

「そっか。ほんなら、浮気せんといてなぁ」

友美は誠の頬に軽く唇を当てると、恥ずかしがりながら廊下を走って行った。誠はわけがわからず、呆然と立ち尽くした。

……俺と友美ちゃんが付き合ってて、麗菜は交通事故に遭ってなくて、千里ちゃんは転校してて……

「いよいよ、わけわからん……」