絶対日記『REWRITE』

「はい」

「安部」

「はい」

先生は次々に出席を取った。

「お、今日は欠席無しか。優秀、優秀」

先生は言った。

「え、先生!千里ちゃんが来てないですけど」

誠が先生に向かって言った。

「え?千里?誰や?」

先生が言う。

「え?あの、黒縁メガネで真面目そうな……あ、そこの席の!」

誠は千里の席を指差して言った。

「あぁ、三富千里か。あいつは昨日、転校したやろ?」

「……え?」

誠は耳を疑った。

「おいおい誠、お前ホンマに今日どうしたんや?わけわからんぞ…」

麗菜が言った。

「え……」

「昨日、六時間目にお別れ会みたいなやつしたやろ?お前、あの子と握手してたやん」

麗菜が呆れた様子で誠に言う。

「え?昨日千里ちゃん、学校休んでたやん!」

誠は麗菜に言う。

「はぁ?お前、ホンマに今日どうしたんや?」

「え…いや……」

……やっぱりおかしい!何やこれ……

一時間目の授業が終わると、誠は教室を出て廊下を歩いた。廊下にはいつもと同じ景色があった。窓に座る金髪の男、輪になって雑談している女子……