絶対日記『REWRITE』

「誠……」

歩いてきた誠に気づいた秋子は、充血した目で言った。

「お母さん…倒れてたん?もう起きていけるん?」

誠は秋子に駆け寄った。

「うん、もう大丈夫…」

「……お父さんは?」

「今、警察の方がお父さんの遺体を調べてる…」

秋子はしばらく俯くと、ズルズルと音を立てて鼻水と涙を流した。

「お母さん……」

誠は秋子の横に腰を下ろすと、秋子の肩をそっと叩いた。そのとき、自分の父が死んだことを理解した。誠の瞳にも、自然と大粒の涙が溢れた。

「嘘やろ……こんなん……」

誠は涙を流しながらも、まだ信じられずにいた。

「あ、そうだ。お父さんのポケットから、こんなものが出てきたんだ。犯人と何か関係があるかもしれない」

刑事はそう言うと、誠にそっと紙切れを差し出した。

「……え?」

誠は紙切れを見た瞬間、全身に鳥肌が走り抜けた。




『麗菜、ごめんなさい』




「え……これって……」

「え、何か心当たりでも?」