絶対日記『REWRITE』

「それがムカつくねん!止めたければ、かかってこい。俺は帰ってドライモン観たいねん」

「せやからって、何でそうケンカになるねん!」

「ええやん、ええやん。勝ったら言うこと聞いたるって言うてるやろ。俺朝からお前に殴られっぱなしなんやぞ?久しぶりに、やろうや」

「ほんなら、俺を好きなだけ殴ってええから!頼むから、学校おってくれ!何でもする!」

「嫌。俺は勝ったら言うこと聞いたるって言うてるやろ。ほれ、かかってこい」

……くそ…ホンマのこと言いたいけど、誰にも秘密やっていうルールが…ここは力づくで止めるしかないか……!

「くそ!ごめんな、麗菜!」

誠は拳を振り上げると、麗菜の顔めがけて殴りかかった。……が、いとも簡単に避けられてしまい、カウンターで顔面にパンチをもらって、吹き飛んで校舎の壁に背中を強く打ってしまった。

「くそ……」

立ち上がろうとするが、くらくらして立ち上がれない。

「誠、相変わらず弱いなー。これで、朝の分はチャラにしといたるわ。まぁまた明日学校でな」

麗菜はそう言うと、ポケットに手を突っ込んで校舎を出て行った。

「麗菜…行くな……」

頑張って立ち上がると、麗菜の所にフラフラと歩きだした。そのときだった。

キキー!ドン!

校舎のすぐ近くで、車が何かに当たる音がした。