絶対日記『REWRITE』

「アホ、邪魔や」

麗菜は誠を押し退けようとする。

「行くなって言うてるやろが!」

誠は麗菜を突き飛ばした。

「痛っ!何やねんいきなり!」

「頼む、今日だけ言うこと聞いてくれ!」

「あかんわ、今日はおもろいテレビあるんや」

そう言って麗菜は歩き出すが、誠が立ちはばかる。

「行くな!」

「何でや?」

「頼む…行くな……」

誠はその場に座り込み、麗菜に土下座した。

「誠…どうしたんや?何か、変やぞ?」

「頼む、今日だけは俺の言うこと聞いてくれ……」

「……どけ、誠」

「嫌や!今日は何が何でも、学校から出さん!」

「おっしゃわかった…ほんなら、力づくで通ったる」

麗菜は拳を構えた。

「麗菜…お前とケンカするつもりない!」

「ほんならどけよ!」

麗菜は誠の胸ぐらをつかんだ。

「誠…お前…何かおかしいぞ?理由は何やねん?」

誠は黙っている。

「誠、どういうわけか知らんけど、止めたかったら力づくで止めてみろや。俺に勝てたら、今日は学校に泊まったるわ」

「せやから何でそうなるねん!夜中まで学校おってくれたらええやんけ!」

「せやからその理由は?言われへんのやろ?」

「言われへん理由があるんや!」