絶対日記『REWRITE』

机の周りをがむしゃらにさがすが、見当たらない。

「あ…やばい……筆箱、学校や」

誠は日記帳を持つと、再び自転車にまたがり近くのコンビニに走った。コンビニに着くと乗っていた自転車を倒して中に入り、消しゴムを探した。だが、どこにも見当たらない。

「何で無いねん、こんなときに!」

誠はコンビニの壁を蹴ると再び自転車にまたがり、少し離れたコンビニへ走った。十分程で着くと、飛び込む様に中へ入り消しゴムを探した。

「あった……あった!」

急いで消しゴムを買うと、息を切らしながらコンビニの駐車場に座り込み日記帳を広げた。

「これ、消したら何とかなるかも!」

と、消しゴムで日記帳の文字をこすった。

「……あれ?」

だが、文字は消えなかった。

「え?何でやねん!シャーペンで書いたやんけ!」

何度もこするが、消しカスばかりが出てきて、文字は少しも消えなかった。

「くそ!」

誠は日記帳を持つと、自転車にまたがり学校に向かって猛スピードで漕いだ。

……時間が無い…こうなったら麗菜を、なんとか室内にずっとおってもらうんや!それなら交通事故も防げるかも!

そう思っていると、カシャン!と言う音と同時に、急にペダルが軽くなった。

まさか……



自転車のチェーンが外れてしまった。

「何でやねんボケ!」