「何やねん、朝からそのテンション?あ、そう言えばお前、日記はどうよ?続いてるんけ?」

「続いてるって言うか、まだ1日目やけど。めっちゃ楽しいで!」

「ふーん。日記がねぇ…それはよかったなぁ」

そのとき、斜め前に座っている、千里が目にとまった。

……あれ?そういえば俺、千里ちゃんに日記のこと教えてもらった…ってことは、千里ちゃんも知ってるってこと?

誠は席を立ち、千里の所に行った。

「あ、おはよう、誠君。日記どうだった?凄いでしょ?」

誠に気付いた千里が言った。

「うん、めっちゃすごいなぁ!…でも、なんであんなこと知ってるん?」

「え?私も、ある人に聞いたの。その人は…死んじゃったけど。ルールを破ってしまって」

「え!死んだって…何で?」

「ルールを破ったら、大変なことになるらしいの」

誠はその言葉を聞くと、日記帳のはじめのページに『ルール』と書いていたのを思い出した。

「あ、あの『ルール』ってやつか…」

「私も、破ったことは無いからあんまり詳しくはわかんないんだけど…」

「え、ルール破ってもうたら死ぬってこと?」

「よくはわからないけど、相当危ないらしいよ」

「何でそんな危ない日記書かせるねん!」