「え、そうやけど?」

心の中では、来たー!と思ったが、あまりの綺麗さに少し照れて聞き返した。

「名前、間違ってなくてよかったぁ。私、二年の大原友美っていいます。実は、前からちょっとカッコいいなぁと思ってて…その…よかったら、友達になってくれませんか?」

「え、ええよ!喜んで!ほんなら、これからよろしく。何組?」

「あ、二年四組です」

「今日、一緒に帰れへん?家どこ?」

「え…はい、喜んで!家は、I市のK町です」

「あ、俺の家と結構近いやん!ほな放課後、迎えに行くわ」

「はい、南原君と帰れるなんて、夢みたいです。じゃあまた、放課後」

笑顔でそう言うと、誠は教室に向かった。

……よっしゃ!あの日記はマジで凄いわ!

ガッツポーズをとりながら教室の扉を開け中に入ると、誠は自分の席に着いた。

「お?誠、何ニヤニヤしてんねん?」

隣の席に座っていた麗菜が言った。

「え?ちょっとええ事あったんや」

「何やねん、ええ事って?」

「秘密や……ウフフフフ」

と、麗菜の肩をポンポンと叩く。

「何やお前…気持ち悪い…何か悪い物でも食ったんちゃうか?」

「あ、悪い物と言えば、昨日焼肉食った。ええやろー?うまかったぞー?」

「何で焼肉が悪い物なんや?」

「いやいや、美味すぎて悪いなーと思て。ハハハハ」