絶対日記『REWRITE』

「競馬や……」

競馬は、誠はやった事がなかった。でも、よく何千万と勝ったという話を聞く。

「これしかないな…」

誠は、日記帳を書き出した。




9月19日 予想日記
競馬で、100万勝つ。




「よし!とりあえず、100万!」

幸い、明日は土曜日だ。土日は、競馬がある。


……麗菜、待っててくれ。せめてええ思いだけでも、さしたるからな…


そのとき、一階から秋子の声がした。

「誠、ご飯やで」

その声に、一階に下りる誠。テーブルに、天津飯がある。

「早よ食べな、冷めるで」

秋子が言う。誠は椅子に座ると、スプーンを手に取った。

「いただきまーす」

今の心境とは裏腹に、できるだけ明るく言う誠。ご飯をすくうと、口へ運んだ。そのときだった。

「……」

誠の、手が止まる。麗菜を想うと、とても食べられない。


……何や……この状況?おかしくない?俺はクーラーの効いた家でゆっくりご飯食べて、麗菜は外で野宿……


「くっ…」


……俺のせいなんやぞ……麗菜があんな事になってるのは、俺のせいなんやぞ!