絶対日記『REWRITE』

その言葉に、誠は色々思い出した。

……俺、分身作ったり、夢で行動したり、時間を戻したり…ペナルティー、溜めまくりやん…千里ちゃんだけのせいで、発動したわけじゃない…むしろ、大半、俺や……

「この追加ルールのシステムは、罪が増えへんように存在するねん。すでにＢ級、Ｃ級の罪を犯してる人なら、怖くてペナルティーなんか溜められへん。まだ罪を犯してない人でも、いつ自分の身に起こるか、わかれへん。だからルール破りは、ホンマに『もしも』のときだけ使うねん。そんなんが全部有効やったら、それこそ何でもできてしまうから」

「何でそこまで、日記の事知ってるん？」

麗菜が聞く。

「ホンマは、この日記帳には説明書があってん。でも、人の手に渡っていくうちに、無くなっていった」

「そうなんや…」

「とにかく、追加ルールが発動した今、もうルール破りをしたら、Ｃ級以上の罪に値する。つまり、一日か二日以内に死ぬ」

「そう言えば、Ｂ級って何や？Ｃ級は、別の世界に飛ばされたんや」

誠が聞く。

「生きたまま、あの世へ行く。そこから自力で戻った来れた人だけ、この世に戻って来れる」

「え……」

「あの世は生きたまま行くとまさに、地獄やった」

意味はよく理解できなかったが、その辺は深く聞かない事にした。

「Ａ級は？」

「Ａ級は、私」

友美はそう言いかけた瞬間、急にその場に倒れ込んだ。

「……え？」

何が起こったのか、わからない。

「え？え？」