A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】

「だけどさ、あっちじゃ全然、力が使えなくてさ。生まれて初めて自分の腕力だけで木登りしたし、自分の脚力だけで山道走ったし」


 潮風に吹かれながら、彩は膝を抱えた。
 月明かりに見える彩の横顔は心なしか嬉しそ うに、諒には見えた。
 もしも、彩に力がなかったら。
 彩は、幸せなのだろうか?
 ふと、諒はそんな事を思う。


「諒にも見せてあげたかったなぁ・・・」
「あぁ、 見たかった」


 彩の横顔を見つめて、諒は言った。