コンコン

美奈子「どうぞ。」

遼「失礼します。」

はきはきと話す遼君に続き、あたしも
遼君のあとに続く。

「失礼します。」

ガチャ

「わあ…一段と豪華なお部屋ですね!」

美奈子「うふっ。ありがとう。」

学園長室は、爽やかな甘い香りが
広がり、シックな高い本棚と、
ツルツルした学園長の机が目立ち、
フカフカな椅子が机の前におかれていた。

シンプルな家具しかないが、
気品のある雰囲気が感じられる。

「あの、それで、お話しでしょうか…」

美奈子「ええ。そうよ。あなた達、
魔法使いに、初任務を与えるわ。」

「「ゴクッ」」

あたしと遼君の唾をのむおとが
聞こえた。