間も無く、朱鷺和駅、朱鷺和駅〜。

アナウンスを聞いて、
人ごみをすり抜けホームへ
降りた。

ふと腕時計を見ると
8時過ぎ。まだ余裕はある。

この駅から徒歩5分の朱鷺和(ときわ)
学園へ向かった。

数日前に届いた制服は、
シワ一つなく、新品の状態だ。

この時期に転校した理由は、

いじめにあっていたからだ。

精神的にも、身体的にも、

限界が訪れていた。



両親のすすめで、この学園を選んだ。

家からは多少遠くなるが、

電車を使えば問題ない。

規則としていじめは厳しく

とりしまられているから、

いじめの心配はもう無い。

親の気遣いが、温かく感じた。