「でも、あの…決心がつかないっていうか。」



顔の横に遼君の手。

人を信じられなくなって
しまったのは、過去の記憶のせい?

いじめのせいなの?





遼くんの顔が目の前にあり、整いすぎて
いる顔立ちに、緊張さえ感じてくる。


「みなみなら出来るよ。

なんていっても、魔法使いの俺が認める

んだからね?」


真っ直ぐ見つめられて、
恥ずかしくて心臓が壊れそう
なのに、あたしの目は
遼君から離れられない。

「でも…あたしにできるかな?」

「出来る!俺を信じて。」

微笑している遼君。

それは…信じていいの?










あたしは、頷いた。