《それじゃあお別れだ、魔法使い》


ルクレーシャスが倒れこんだ2人に手のひらをかざした。


遼は眠ったように目を閉じて、動かなかった。

みなみはかろうじて上体を起こすが、
立ち上がることができない。


ルクレーシャスが今にも光線をみなみに放とうと構える。



もう…私死んじゃうのかな
遼くんは…死んじゃったのかな
高尾先輩も動かない。

生徒会のメンバーは、ルクレーシャスの魔力で檻の中に入れられてしまった。

みなみが目をつぶって死を
受ける覚悟をした時だった。


みなみの眼の前に光が現れた。

この光は…










金色の鍵だった。

金色の鍵が光って、みなみの眼の前に浮いていたのだった。


《な…なんだこの魔力は…》

ルクレーシャスが頭を抱えて苦しみ始めた。

「この鍵なら…」

以前、銀の鍵で悪魔を倒したことがあった。その時のように、この鍵を使えば!


みなみは浮いていた鍵を掴み取って、立ち上がった。
ゆっくりと苦しむルクレーシャスに近づき、鍵を胸の前に掲げた。