あたしと遼君は、保健室からでて、 帰りに園庭を歩いていた。 「みなみ、今日はどうした? みなみから誘われるのなんか 滅多にないし。」 遼君は、あたしの方を見ながら 少しずつ歩く。 『うん。あたしさぁ、 魔法使い、向いてないのかも。』 あたしの足が止まると、 遼君があたしの少し前で止まった。 「…なんで?」 遼君はあたしに背を向けたまま言った。