「雨上がりの夜空に

美しい星輝きて

我らに力がみなぎれば

我こそが真の魔法使いとなる」

透き通った声で歌い上げた先輩が
銀の鍵を握っていた手のひらを開く。

「「ぐっ…きゃきゃきゃっ。
やられちゃった。
でもね、あたしは魔界に帰る…
だけで…また…来るんだ…か…ら…」」

ガブリエルの声がかすれ、
ガブリエルと魔法陣は姿を消した。

遼君の握っていた2本の杖からも光は
なくなった。

客間は夕日に照らされて、
あたし達もオレンジ色に染めて行った。