ーー第2の魔法使いの部屋

あたしは静まり帰った廊下を
パタパタ走り、角にポツンと見える
扉を開けて部屋に入った。

『はぁ、はぁ…銀の…銀の鍵。』

パソコンの机後ろに飾られている
宝石達のなかから、必死に銀の鍵を
探す。

『これでもなくて…これ?
いや違う…』

銀の鍵は見つからない。

『あぁっ、もう!早くしないと…
どうなるかわからない‼』

そう、高尾先輩が怒鳴るなんて、
初めてのことだった。

《早く!!》

その言葉は、一刻を争う事態だと
いうことを表していた。

あたしみたいなレベル1魔法使いには
なんの事だかわかんないけど…

銀の鍵を見つければ、
悪魔を倒せる。

これだけはわかるんだ。