「「あたしを倒す方法…知ってる?」」

ガブリエルが、怪しく目を光らせた。

「ああ、歌を歌えばいいんだろ?」

遼君は当然のように答えるが、
高尾先輩は黙ってガブリエルの言葉
に耳を傾けている。

「「ええ、そう。
歌を歌うのよ…

普通の悪魔なら、ね。」」

え?なに、ガブリエルは…

「お前も悪魔だろ。」

遼君とあたしはわけがわからない、
という様子でガブリエルを見た。

「お前…」

「「きゃきゃっ、そう。
あたしは《銀の悪魔》。
あんた、なかなか詳しいわね。」」

「当たり前だろ…」

先輩は、眉間にシワを寄せて
微かにつぶやく。

「ちょっと待て、なんだよ、
《銀の悪魔》って…」

遼君は杖をにぎりしめて、
ガブリエルを睨みつける。

「「あれぇ?あんたは知らないんだ。
てっきりおなじレベルだと思ってた。

ふぅーん。これは面白くなってきた。」

ガブリエルは、遼君の鋭い眼差し
に怯むことなく、面白がる様子で
喋り続ける。

あたしにもわけがわからない…