『それじゃあ、いつもここで
本を探していいんですか?』

座っている真木は、首を横に振った。

「それは無理ね。
放課後に魔法に関係する本を探す時
ならいいわよ。

だけど、他の生徒から見ると扉は
見えていないから、あなたたちは
壁のなかに消えることになるの。

不審に思われるから、なるべく
使用は避けたほうがいいわね。」

『「はい。」』

真木は頷くと、

“さあ、本を持って出ましょう”

と言った。