それから数日後、人だかりは出来なくなり、あたしはクラスに馴染み始めていた。あの子に話しかけても、いいよね。

「ちょっと話していい?」

あたしがひょいっと
顔を出した。

「ん、ああ。いいけど。」

その子は読んでいた本から

顔をあげ、返事をした。

「名前はなんていうの?」

「七瀬 遼」

へー。名前、かっこいいな。



「りょうくんて呼んでいい?」

「うん」

「遼君て、部活とかなにやって
るの?」

「俺生徒会長。」

うちの学園では、皆が平等に生徒会長に

なれる。例え1年でもね。

遼君はそのルルックスからか、

見事当選したらしい。

「えっ!そうなんだ。」

意外だな…

じっとしてそうな印象だったから。

「ああ。だから、忙しくて部活やってない。」

「大変なんだね。頑張って!」

「ああ。ありがとう」

遼君は少し笑った。

「バイバイ。」

あたしは手を振った。

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「赤羽みなみ…ねぇ。」