という事で私は今、駅に向かっている


って、言っても駅に来いって言われたからきたけど

駅のどこなのよ!?

駅は広いんだからどこなのよーー


と1人で歩き回っていると

後ろから声をかけられた


「ねぇねぇ、おねぇーさんっ」

振り向くとそこにはいかにもチャラそうな私より少し年下の男の子2人組だった

「私、用があるんで」

そういって振り切るつもりだった

「そう、言わずにさぁー?俺達と一緒に遊ぼぜぇ?」

なぁにがぜぇ?だよ

ふざけんな、めんどくさい


「ごめんなさぃ、ようがあるので」

そう言って歩こうとしたら


「ちょっとでいいから、ねっ?」

片方の茶髪の男に腕を掴まれた


振りきろうとしたけど男の子の力ってこんなに強かったっけ?
っていうぐらい強かったっ


「うっ…」


「おねぇさん綺麗だし俺の好みだよしさっ?」

誰もあんたのタイプなんて聞いてないわよ

しつこすぎる


「あれ?黙っちゃった?」

2人でクスクスと笑い

片方が腕を離したかと思うと

もう片方の男が私の横にたち腰に手を回してきた

ビクッと体を震わすと

「あれ?おねさーん?どーしたの?」

ニタニタと笑う男

吐き気がする


でも、逃げたくても逃げられない

「離してください」

「えー?どうしよっ…」

そう男が言おうとした時

突然男から引き離されて後ろに引っ張られた

「人の女に手ーだしてんじゃねぇよ」

人の女?
後ろを振り向くとそこには


「た、田崎先輩…!」

「な、なんだよお前?俺達は今おねえさんと話してんだよ」

どこまでも生意気なやつだ

「ごちゃごちゃうっせーんだよさっさとどっかにいけや!」

田崎先輩が声をあげると男たちはそそくさとその場を逃げていった

「大丈夫?」

いきなり優しい口調に戻った

「あ、はい」

「ていうか、来てくれたんだ…」

先輩を見ると少しうれしそうな照れくさそうな感じでいった

「先輩が来いって言ったくせに来たら先輩いなくて
変な奴に絡まれたんですよ…」
少し意地悪してみたく言ったら


「ごめん!ほんっとごめんなさいっ!」

今私の目の前にいる田崎先輩はいつも学校で見る田崎先輩じゃなくて
いつもクールな田崎先輩じゃなくてかわいい田崎先輩

そんな先輩を見ていると


「ぷっ」

笑えた

「な、なんで笑うんかよ」

「だって今の先輩はいつもの先輩じゃないみたいだから」

「じゃあ、いつもの俺ってどんなの?」

「いつもの先輩はクールで目つきが悪い感じで悪そうな感じ」

「おいおい、それも悪口じゃねぇか」

なんか、田崎先輩って怖いイメージしかなかったけど
                  ホントは優しい人なのかも


「ねぇ、そう言えば自己紹介してないね」

あ、そういえば

「そうですね」

「じゃあ、さっそこのマックで色々食べながら話でもしない?」

いいですね!と返事をし私達は店内に入っていった