その日から蓮先輩は私に話しかけてくることはなくなった。

なんで、いつもなら「みやぁぁ!」って叫んできてくれるのに

まさか、もう私達の関係は終わってるの?


その時、廊下の向こう側に蓮先輩ノ姿が見えた。 



このままじゃいけないと思い駆け寄って行った。


「蓮先輩っ!」

「んっ?何?」

なんか、そっけないな…


「ちょっと話がしたいんですけど…」

「んっ、じゃあ、こっちで話そっ」


そう言って連れて来られたのはいつも私達がなにかあると話す屋上。


「蓮先輩…この前は…ごめんなさい…」

「蓮先輩の事が嫌なんじゃなくて…相葉くんの事があって…
あの時は…」


それを言う前に私は蓮先輩の腕の中にいた。


「よかったぁ…俺、美弥に嫌われたと思った…まじどうしようって焦った。」

そうしゃべっている蓮先輩からは私の大好きなホワイトムスクの香りがした。


「いい匂い…」

つい私が言ってしまった。


「ぇ?」

「蓮先輩。いい匂いがする…」

「ふっ、それ以上言うとここで襲うよっ?」

不敵に笑う蓮先輩。

「それは困りますっ」


「ぇ、やっぱ?」

それから2人で冗談言い合い笑った。


久しぶりにこんな笑った。久しぶりに蓮先輩の笑い顔を見た。


よかった。ちゃんと気持ちを伝えて。