「俺等って、タメじゃん？」
「ハイ」
「何か、俺ってさ～･･･
タメの人に敬語使われるのあんま好きじゃないんだよね･･･」
「･････でも･･････」
「無理にとは言わないよ･･･？
ただ･･･もうちょっと砕けた感じで良いというか･･･」
「わかりま･･･じゃなくて、わかった･･･
なるべく、努力してみます････」
････････無理だ･･････････
私はそう思って、目を伏せてしまった････
だから、嶺夜さんがその後どんな顔をしていたのかは私には分からない
【嶺夜side】
「うわっ！ 風つよっっ！！」
「そうですね･･･」
「･･･････今日は屋上じゃない方が良い気が････」
････萌歌ちゃんは相変わらずそっけない･････
もう少し砕けた感じで接して貰いたいんだけどなー･･･
「･･･あのさぁ･･･萌歌ちゃん･････？」
「何ですか？」
そう言って顔を上げた萌歌ちゃんとの顔の距離があまりにも近くて･･･
俺は、ドキッとしてしまった･･･
「･･･敬語、やめてくれないかな？」
「････何でですか？」
「いやぁ････ほら････」
――――萌歌ちゃんともっと親しくなりたいから
なんて、言えるわけがない･･･
「俺等って、タメじゃん？」
「ハイ」
「何か、俺ってさ～･･･
タメの人に敬語使われるのあんま好きじゃないんだよね･･･」
「･････でも･･････」
「無理にとは言わないよ･･･？
ただ･･･もうちょっと砕けた感じで良いというか･･･」
「わかりま･･･じゃなくて、わかった･･･
なるべく、努力してみます････」
そう言って目を伏せる萌歌ちゃんは･････
―――――とても、綺麗だった
俺は素直にそう思った･･･
